うつつのねがい
私は、季節で言うと冬が好き。
だって、私の好きな雪が降るんだもの。
私と同じ名前の「雪」
でも、それは積もらなければ一瞬でなくなってしまう。
手の平に乗せただけでなくなってしまう。
雪は儚い。
雪が降り始めたと思っていれば、すぐ春がくる。
しかもその一粒一粒がすぐ消えるから、無意味に降っていることになる。
それを見て、私も最期はやっていた事が全て無意味になって、しゅっ、って消えてしまうのかなって。
私は魔界人をやめたから、神綺様の子供でもないし、その上ご加護もない。
死ぬ時になったらすっと死ぬ。
しかも体も弱い方だから、皆よりも先に。
でも、それが現実なんなら、すっと消える瞬間に後悔をしないでいたい。
だから
上手く行くように願っていてね、
神綺様。