夢乃時こと夢楽 楽夢楽見楽の現実逃避。

嫁補正が強い馬鹿が書くものです。 基本短篇話を不定期に更新します

部屋の視察

藍「紫様ー」
紫「あによ」
藍「次の所は、此処でしたよね。」
紫「ええ、そうよ。一応待たせてあるから、そこにでも行くといいわ。」
藍「はい、分かりました。」
橙「藍様、待たせてあるって、誰の事ですか?」
藍「まぁまぁ、見てからのお楽しみさ。」<少女移動中>

藍「ついた…」
橙「藍様ー、うわぁぁっ、地面が氷だ…真っ白雪景色ですー!」
藍「おお、そうだな。だが、そこから動かないようにしとけよ。来るんだから。」
橙「はーい」
藍(そういえばここは魔界の氷雪世界ではないんだよな…なのに、なんで聞いた事があるような景色が広がっているんだ…?)
橙「(即座に駆け寄る)藍様藍様!」
藍「どうしたんだ?橙。」
橙「向こうから、向こうから!」
藍「あ、ああ…そうか、お前だったのか…」
ユキ「ええ、そうよ。私で悪かったかしら?」
橙「ユキちゃん!」
藍「いや、大体お前かと思ったよ。…に、しても随分お姉さんっぽくなったなー」
ユキ「そりゃあ暫く会ってないんだもの、当たり前よ。」
橙「ユキちゃん胸大きくなった?」
ユキ「女性は胸の大きさより心の器の大きさが重要なのよ。外見なんてただの飾り!内面で勝負よ!内面なんてそうそう変えられるもんじゃないし」
藍「開き直った…でも大きくなったと思うぞ?確かめてやろうか?」
橙「藍様それは駄目ですよ」
ユキ「…お断りします。…ここで話すのも寒いだろうし、取り合えず来なさい」
橙「はーい」
藍「やっぱり駄目か~」<少女移動中>

ユキ「はい、どうぞ」
橙「おじゃましまーす」
藍「おじゃましまーす…おや、ずいぶんと広いじゃないか。」
ユキ「10人以上は集まるんだし、これ位はないと。」
橙「炬燵だー!入ってもいい?」
ユキ「どうぞ~」
橙「やったぁ♪」
藍「そうだな。この大きさだと、鍋も囲めるし、和気あいあいとするだろうな。」
ユキ「咲夜と夢月が暴走するだろうからそういう感じではないわね」
藍「確かに一理ある…
 ところでさぁ、ユキ」
ユキ「何よ」
藍「魔界人じゃなくなって、そういう意味で魔界にはもう戻れなくなったが、お前は本当にそれで良かったのか?」
ユキ「…いいのよ。リーダーとして、みんなの集まれる場所をつくらなくてはいけないし…」
藍「突っ込み役、お前しかいないもんな。」
ユキ「ええ。」
藍「なぁ、本当は苦しいんじゃないのか?」
ユキ「…へ?」
藍「だって、ずっと一緒にいた人と離れて独りでこんな広いところで暮らすんだぞ?悲しくならないか?」
ユキ「…黙って」
藍「…はぁ」
ユキ「…視察しに来ただけなんでしょう?早く帰ってよ」
藍「はいはい…橙、帰るよ」
橙「…分かりました…」

橙「藍様。」
藍「何だ、橙」
橙「ユキちゃん泣いてたけど、どうかしたのでしょうか…」
藍「…さぁ?いつか理由を聞かないとな」
橙「はーい。」